映画「アイ・ラヴ・ピース」企画書

企画にあたって   映画監督 大澤 豊  
 此の度、皆様のご理解とご支援を受け、”アイ・ラヴ・シリーズ”第3弾、映画「アイ・ラヴ・ピース」の製作を構想致しました。
 昨年の米国における同時多発テロに端を発し、わが国でもアフガニスタンという国が、にわかにクローズアップされています。私はマスメディアの報道によりアフガニスタンで多くの人びとが戦禍に晒され、難民として厳しい生活を強いられていることを知りました。そして、いま、そのアフガニスタンの復興に向けて、日本をはじめ世界中の国々が手を差しのべようとしています。
 一方、中東に目を移せば、イスラエルとパレスチナでは憎しみの連鎖を断ち切れず、連日のように凄惨な殺戮がくり返されています。過去の大戦で戦争の悲惨さを体験した日本国民として、決して他人ごとではなく、一日も早く平和が取り戻せるよう願わずにはいられません。
 今回映画の舞台となる島根には、古くから歴史や豊かな風土を大切にし、争いごとを好まず、あくまで話し合いによって物事を解決していくという"平和的な精神(こころ)"が今も生き続けていると聞いております。私は、この"島根のこころ"こそ、恒久的な平和を築くためのキーワードになるような気がしております。今回の作品で、この"平和的な精神(こころ)"を柱にして映画を創り、島根から平和の尊さを国内はもとより世界に向けて大いにアピールしたいと思います。
 言う迄もなく、映画の持つ波及効果には計り知れないものがあります。映画の中で島根県の豊かな自然と数多い文化遺産、豊富な観光資源を紹介することになりますが、この映画が島根県民の皆様が取り組んでおられる石見銀山の世界遺産登録への運動へのバックアップになることを願っております。
 また映画の製作・上映には多数の皆様の熱い支援の輪が必要ですが、この映画では単に映画の製作だけにとどまらず、その製作段階から支援者の皆様とともにアフガニスタンにおける子どもの窮状を救うべく、バリアのないアフガニスタン復興支援のための「1ドル募金活動」を展開して、映画の収益金の一部をろう・盲学校の再建や義肢装具製作等の支援に充てたいと思います。このような支援活動が日本とアフガニスタンとの国際交流のきっかけになればこれ以上の喜びはありません。

企画概要  
義肢装具士をめざす聴覚障害者の女性が、
地雷で片足を失ったアフガンの少女と出会う

 アフガン復興に向け現地でNGO活動に奔走する若者たちに目を向けながら、遠く離れた島根県大森で、義肢装具製作に青春を燃やす若者たちとをリンクさせ、フィクションが現実と交錯しながら映画が創られていきます。

県民の手による
”島根県民として誇れる文化的財産”となるような映画創り

 県内外の福祉、国際交流、経済、行政などの個人及び各団体が一体となり、この映画が”島根県民として誇れる文化的財産”となるように、県民の方々とともに進める映画創りを行うため、映画「アイ・ラヴ・ピース」支援の会を設立。
主な活動内容は以下の通りです。
   ・映画製作・上映趣旨のPR活動
   ・映画製作上の支援活動(エキストラ・撮影現場でのボランティアなど)
   ・映画関係者との交流およびロケ地見学
   ・製作のための募金協力・製作協力券の販売協力
   ・アフガン復興「1ドル募金」活動

映画を通じた
バリアのないアフガン復興支援

 映画上映期間中に全国各地でアフガン復興「1ドル募金」を展開。興行収益の一部とあわせて、具体的にはバリアのない学校再建、盲学校・ろう学校の建設、ハンディを補う義肢装具の製作支援(遠方まで出向いて義足製作のできる特殊工作車の供与)、義肢装具士の養成等に充てます。

映画文化におけるバリアフリー化の試み
 ”アイ・ラヴ・シリーズ”で実践した全編日本語字幕に加え、今回はさらに視覚障害者や視力の衰えた高齢者にも配慮して、日本で初めて世界でも例のない製作段階から日本語音声ガイドを制作します。


ものがたり  
花岡いづみ(28歳)は大田市大森の中沢ブレイスで義肢装具士を目指して働いている。先輩の久保がNGOの一員として、地雷で手足を失った子どもたちの救援にアフガニスタンへ行くという。いづみは”私も参加したい”と休暇を願い出た。 社長の中沢は、ろう者のいづみを心配したが”自らの可能性に挑戦したい”といういづみの真摯な申し出に根負けする。

はじめて訪れるカブールの街は戦争の傷跡も生々しく行き交う人々の中に手足を失くした痛々しい姿が目に付く。 NGOの診療所で忙しい毎日を過ごしていたいづみは、ある日パリザットに出会う。地雷で片足を失った少女は、暗く狭い建物の片隅で兄と肩を寄せ合って暮らしていた、いづみは思う。”大森の地で、松葉杖なしで歩ける義足をつくってあげたい。” いづみとパリザット、言葉(手話)も生活習慣も違うふたりの間は失敗の連続だった。それでもまわりの仲間たちが惜しまず応援してくれる。

挫折しそうないづみに徹夜で技術指導する中沢、一日も早くパリザットが歩けるように・・・そしてアフガニスタンに平和の緑が蘇ることを信じて・・・。



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