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概要 |
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2001年の日本映画界の注文を集めているのが、「京都シネメセナ第2回作品」として製作が進められている映画「アイ・ラヴ・フレンズ」です。
「京都シネメセナ」は、1年おきに開かれ今年3回目を迎える「京都映画祭」の主要事業の一つとして行われている映画製作助成で、日本映画発祥の地であり、数多くの撮影所が存在して優れた蓄積を有する「映画都市・京都」が”京都から新たな映画文化の発信を目指す”試みです。
京都を舞台にした内容で、京都を中心的なロケ地とするという条件で公募された国内外21本の企画から、幸運にも私達の企画が選ばれました。
その理由は、実際に京都にある聴覚障害者の取り組みをモデルとした物語である、という事なのですが、京都は聴覚障害者教育の発祥の地であり、ろうあ運動の先進地域でもあるという条件が大きく影響していると言えるでしょう。
ろうあ運動の実績を重ねる聴覚障害者協会が確固たる歩みを続ける中、様々な社会的運動と文化的実践が行われている京都には、先進的でユニークな取り組みが数多く存在しています。
その一つに、市の聴覚障害者協会と賀茂ライオンズクラブが開催している「手話演劇コンクール」があり、そこに大澤監督と忍足さんが招待された事から、この映画の企画のヒントが生まれました。そのユニークでバイタリティ溢れる催しに驚き、感銘した大澤監督が「こんなおもしろい実話を素材に映画を作ったら・・・・・・」と漏らした言葉に周囲が反応したのが、企画の始まりでした。
この2ヵ月後には「アイ・ラヴ・ユー」のロードショーがヒットし、全国的な上映が成功裡に進んでいきます。その勢いの中で「ぜひ第2作を!」という声が生まれ、大澤監督も「できるものなら、続く作品を・・・・・・」と考え始めていました。そんな折り、年が明けての2000年、京都映画祭の製作助成事業を聞き、これに応募する事となったのです。
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STORY |
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物語はろう者(聴覚障害者)であり、一児の母親でもある女性カメラマンが、亡き夫の残した写真館を息子と義妹に支えられながら守り、京都の街と人間を印画紙に記録し続けている中で、様々な人々と出会い、交流とふれあいを深め、多くの人々の心を癒していくというものです。
この物語は、実際に京都にあるろう者(聴覚障害者)の取り組みをモデルにしていますが、京都は我が国の聴覚障害者教育の発祥の地であり、その福祉の先進地域として知られており、そうした社会的歴史的な背景を持ったドラマとして企画されています。
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前作「アイ・ラヴ・ユー」の企画の方向性を振り返って |
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「星の金貨」「愛しているといってくれ」という聴覚障害者を主人公にした連続テレビドラマがヒットし、手話ブームも生まれるという現象のなかで、”聴覚障害者は孤独で寂しい生活を送っている”という誤解とマイナス・イメージを転換させるために、”聞こえない”という障害を持ちながらも、様々な才能を発揮して社会で活躍している聴覚障害者の姿に基づき、バイタリティ溢れる人間像を描こうという狙いで「アイ・ラヴ・ユー」の企画が進行しました。
この企画を思いついた大澤監督が、映画「遥かなる甲子園」で手話指導を担当し、その後は手話を使った演劇や狂言で活躍していた「日本ろう者劇団」の代表でもある米内山さんに協力を求め、様々な取材や意見交換が行われました。この中で、聞こえる者と聞こえない者が協同で生きていく姿を描く、その映画作りでも協同作業を実現しようと、スタッフやキャストに両者が参画する方向を追求する事となりました。
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前作「アイ・ラヴ・ユー」の成功と影響 |
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映画製作の現場では、大澤・米内山両者が共同監督として演出にあたると共に、幾人かのろう者がスタッフとして幾つかの部門で奮闘しました。そして、この作品を成功に導いた大きな要因として、ろう者の俳優たちが素晴らしい演技を見せてくれた事が上げられます。なかでも、全くの新人ながら主役に挑戦し、可憐な美しさと新鮮な魅力で話題を集めた忍足亜希子さんの登場はマスコミに「忍足ブーム」を引き起こしました。
彼女の登場は、全国のろうあ協会の人々に大きな共感と励ましを広げました。婦人部では主人公の生き様に自分たちの子育ての苦労を重ねる形で感動を生み、若い世代では自分たちの将来に希望をもたらす”代表選手”としての期待を集めました。そのエネルギーと情熱が観客の輪を広げる大きな力となりました。
同時に、丁度この時期に進められていた全日本ろうあ連盟を中心とする「法律の欠格者条項の撤廃運動」の展開において、この作品の取り組みは一般市民に聴覚障害者の持つ能力とバイタリティ溢れる真の姿を知らせる貴重な材料となりました。
素晴らしいスタッフ・キャストの結集と多大な努力の成果は、感動的な映画の完成となって実りを結びました。この作品で忍足さんは「毎日映画コンクール新人賞」を始め数多くの受賞を得て更に注目と期待を広げました。また、日本アカデミー協会はこの映画づくりを高く評価し「99年度のアカデミー協会特別賞」を授与しました。
そして、その上映普及活動は全国のろうあ協会・手話関係者の熱い支援を受ける中で市民的な広がりを獲得し、驚異的な成果を生み出しています。
東京ロードショーでは銀座11週間のロングランを軸に3万人が鑑賞、10大都市を始めとする劇場公開では9万人近くが参加、独立プロダクションとしては久方振りのヒットとなりました。その勢いは、支援団体の取り組みも得て、全国各地の自主上映会でも大きな成功をもたらし、公開スタートから1年間で2000ヵ所80万人の観客を獲得しており、間もなく100万人になろうとしています。特徴的なのは、この内600ヵ所15万人は学校団体鑑賞であり、新しい時代を担う児童青少年がこの作品の感動を共にしているという事実です。
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テーマコンセプト |
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映画「アイ・ラヴ・フレンズ」は、企画としては「アイ・ラヴ・ユー」の延長線上にあるものですが、作品的にはより高い次元のドラマを要求されています。初めに「アイ・ラヴ・ユー」の流れを振り返って記したような「入門編」を越えて、ろう者と聴者が共に生きる社会における、人間的な交流のドラマを描かなければなりません。
また、ろう者の言語として優れた文化を作り出している手話というものについて、より広い理解と関心を生み出すような役割を、今回の映画が果たさねばならないと考えています。それは、コミュニケーションの断絶が問題とされながらも同時に人間的な交流が深く求められている現代という不思議な状況において、ろう者と聴者をつなぐ手話というものが新たな存在価値を持ち始めている事と関係しているのです。
そうした作品を作り上げると共に、前回に勝る幅広く多くの人々に鑑賞してもらえるような、積極的な上映運動を展開していく事が求められています。前回の成果と教訓を生かし、より新しく広い運動を作り出す努力が必要とされています。
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宣伝コンセプト |
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映画「アイ・ラヴ・フレンズ」は、このような「アイ・ラヴ・ユー」の成果を生かし、その社会的意味をさらに発展させるものとして作られるものです。同時に、社会的なテーマを持ちながら、家族・親子が一緒に鑑賞でき、幅広い世代に感動を与える、笑いと涙に溢れた娯楽的作品として構成されるからこそ、数多くの人々に共感を広げられるものとなるのです。(前作は「ぴあ」の映画館出口調査で好感度トップグループに入りました)
そして今回、前作と同じメイン・スタッフが揃い、主役に忍足亜希子さんを置くと共に、前作以上に素晴らしい共演俳優を迎え、より感動的なドラマが期待できるものとなっています。
また、前作のマスコミの反応を踏まえ、企画と内容の持つ豊かなコンセプトを生かし、新聞・雑誌、テレビ・ラジオなどにおいて学芸文化面と報道面の両方からパブリシティを発信させていくと共に、独自のホームページを展開して、多彩な広報宣伝活動を展開していきます。
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